ヘラート派の細密画を手がける女性作家の作品の展示会を開く西垣敬子さん=宝塚市武庫川町
ヘラート派の細密画を手がける女性作家の作品の展示会を開く西垣敬子さん=宝塚市武庫川町

■22日から宝塚で作品展

 約30年間にわたりアフガニスタン支援に携わる宝塚市の西垣敬子さん(90)が9年ぶりに渡航し、伝統的な細密画を手がける5人の女性作家らと交流した。イスラム主義組織タリバンの復権から4年。女性への抑圧が続く中、監視をかいくぐって作品と向き合う現状に耳を傾けた。「閉ざされた世界で必死に生きる彼女らに光を見せたい」。22日に始まる作品の展示会を通じ、支援の輪が広がることを願う。(門田晋一)

 西垣さんは非政府組織(NGO)「宝塚・アフガニスタン友好協会」の代表。子育てが一段落した1994年に活動を始め、2016年に現地での活動を一区切りするまで、内戦などで混乱が続いた同国へ40回以上訪れた。日本で募った資金で難民キャンプの乳児に物資を届け、旧タリバン政権下では女性が通う「隠れ学校」を支援。政権崩壊後には大学に女子寮や女子トイレを建設した。

 04年にアフガン西部の古都ヘラートに伝わる細密画と出合った。11年からはヘラート大学で細密画研究に取り組んでいた画家のアブドゥル・ナセル・サワビー教授と親交を深め、教え子の女性作家たちの作品を日本で展示・販売し、収益を現地に送ってきた。