定例会見で自らの考えを述べる神戸市の久元喜造市長=8日午後、同市役所
定例会見で自らの考えを述べる神戸市の久元喜造市長=8日午後、同市役所

 与党の2026年度税制改正大綱で、東京都に集中する地方税収の偏在を是正する方針が示されたことについて、神戸市の久元喜造市長は8日の定例会見で、「東京に集中する税源を地方に移転していく大きな方向性が示されたことは歓迎している。行政サービスが東京都・東京23区と、その他地域で大きな格差が生じており、看過できない状況になっている」と述べた。

 東京都は人口や企業の本社が集まっているため、税収が豊かで、都道府県で唯一、地方交付税を受け取っていない。大綱では、東京と地方で行政サービスの格差が広がっているとして、地方法人課税と土地の固定資産税に偏在是正策を導入する方針が盛り込まれた。

 久元市長は「財源の東京集中は是正を急ぐべき。指定都市市長会でも訴えてきており、具体的な検討が始まることは大変ありがたい」と期待感を示した。

 また、首相の諮問機関である地方制度調査会が1月中にも開かれ、「特別自治市(特別市)」を含めた大都市制度もテーマに挙がる見通しとなったことには、「大変ありがたいことと受け止めている」と話した。

 特別市は、大都市が道府県から権限と財源の移譲を受け、完全に独立する制度。久元市長が会長を務める指定都市市長会は、法制化を国に要請している。

 兵庫県の斎藤元彦知事が7日の定例会見で、特別市の法制化に消極的な考えを示したことについて見解を問われ、久元市長は「特段、違和感はない」と言及。神戸市として特別市への移行を目指す考えはないとして、「まずは制度を創設するための議論がスタートし、しっかり議論していくことが大事だ」と述べた。(斉藤正志)