リーグ優勝が決まった瞬間。両手を挙げて喜び合うファン=7日午後9時11分、神戸市兵庫区大開通4、「タイガースバー イレブン」
リーグ優勝が決まった瞬間。両手を挙げて喜び合うファン=7日午後9時11分、神戸市兵庫区大開通4、「タイガースバー イレブン」

 阪神タイガースが聖地・甲子園で、新たな伝説の一日を刻んだ。プロ野球史上最速となる「9月7日」、2年ぶりのリーグ優勝を決めると、超満員のスタンドからは「六甲おろし」の大合唱が響いた。兵庫ゆかりの選手の活躍に「全員野球で見ていて楽しかった」と笑顔がこぼれ、感激のあまり涙を流す人も。ファンは黄金期到来を予感させる新生猛虎の快進撃に酔いしれ、歓声が夜の町を染めた。

 優勝へのマジックナンバー「1」で迎えたこの日、甲子園球場(西宮市)は2年ぶりのリーグ優勝を信じる熱心な虎党でぎっしりと埋まり、試合開始前から熱気に包まれた。スタンドでは応援のカンフーバットが一斉に打ち鳴らされ、一球一打にどよめきと歓声がこだました。

 定年退職した自身をねぎらって年間指定席を購入し、2023年のリーグ制覇も甲子園で観戦したという伊丹市の稲葉和久さん(64)は「試合ごとに選手が成長しているのを感じる。今日、絶対に勝って優勝する」と力を込めた。

 二回、高寺望夢選手の犠飛で幸先よく1点を先制。六回には坂本誠志郎選手(養父市出身)が二塁打で好機を演出すると、近本光司選手(淡路市出身)の犠飛で1点を追加。兵庫勢の躍動に、ファンは割れんばかりの大声援で応えた。