姫路市家島町の家島諸島で、養殖ノリの生産と出荷作業が最盛期を迎えている。3年連続で全国トップの生産量と額を誇る兵庫県内でも有数の産地。海辺に立つ加工場では、乾燥機をはじめ、さまざまな製造機械が四六時中、フル稼働している。(辰巳直之)
家島近海では、家島と坊勢の各漁業協同組合が養殖に取り組む。秋に種を付けたノリ網を沖に張り、収穫時期になると、専用の漁船「潜(もぐ)り船」が海上を行き来しながら刈り取る。
家島漁協では10軒の漁業者が、近海のほか、室津(たつの市)や赤穂などの漁場を借りて行う。昨シーズンは豊漁で、乾ノリの出荷量は約1億1600万枚と例年の2倍に迫る高水準だった。今シーズンも順調に育っているという。
家島町宮の中村水産。昨年12月上旬に刈り取りが始まると、加工場は一気に活気づいた。まずは収穫したノリをタンクに保存。その後、洗浄や撹拌(かくはん)、塩抜き、乾燥などの工程を経て約5時間がかりで製品に仕上げる。稼働は24時間体制。空気を震わせるような機械音が終始、場内に響く。1日最大36万枚を生産し、従業員は手作業で箱詰めする。
同社の中村知弘さん(45)は、食事や入浴以外、加工場にほぼ付きっきり。2、3時間の仮眠を取りながら各種機械を見守り、湿度や温度に応じて工程の時間を微調整する。「眠い日は続くが、ずっと気が張っている。ほんのり香ばしく、口の中でとろけるようなノリを食べてほしい」と、1枚のノリに思いを込める。
各漁業者が生産したノリは、いったん家島漁協の選別所へ。製品は「兵庫のり」として全国に出荷される。作業は3月ごろまで続く。























