一斉にスタートするランナー=16日午前、神戸市中央区(撮影・鈴木雅之)
一斉にスタートするランナー=16日午前、神戸市中央区(撮影・鈴木雅之)

 「神戸マラソン2025」(神戸新聞社など共催)は16日、神戸市中央区の同市役所をスタート地点に開かれた。約2万人のランナーが明石市まで延伸した新コースに臨み、1995年の阪神・淡路大震災発生から30年となった街を駆けた。男子はエリシャ・ロティッチ選手(ケニア)、女子はジャクリン・チェラル選手(同)が優勝した。

 今大会から、フィニッシュ地点が神戸・ポートアイランドから神戸ハーバーランド(神戸市中央区)に変更。折り返しは明石市の大蔵海岸付近となった。大会テーマは2011年の第1回から続く「感謝と友情」で、阪神・淡路で国内外から受けた支援に対する思いがこもる。

 スタートセレモニーで、出場者らは30年前の阪神・淡路や全国各地の災害での犠牲者を悼み、黙とうをささげた。大学生による合唱曲「しあわせ運べるように」の歌声が響き、ランナーは復興の象徴ヒマワリをイメージした黄色い手袋をはめた両手を青空に掲げた。

 号砲とともに勢いよくスタートしたランナーは、JR新長田駅近くの鉄人28号モニュメント近くを通り、西へ。暖かな陽気に包まれた神戸の海沿いを走り、明石市で折り返してフィニッシュ地点の神戸ハーバーランドを目指した。

 フルマラソンの完走者は1万9800人。完走率は96・0%。沿道からは約67万人の観客が声援を送り、14~16日の3日間で約6千人のボランティアが大会を支えた。(田中宏樹)

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