冬の避難所のイメージ(Kateryna/stock.adobe.com)
冬の避難所のイメージ(Kateryna/stock.adobe.com)

 8日深夜に発生し、青森県八戸市で震度6強を観測した地震では、気象庁が北海道や東北の沿岸部に津波警報を出した。冬場は避難時の持ち出し品に手袋や毛布など防寒グッズが欠かせず、インフルエンザなど感染症への対策も求められる。兵庫県は「後発地震注意情報」の対象地域ではないが、冬の災害とともに備えをあらためて確認したい。

 大地震では停電で電気やガスが使えなくなり、冬は屋内の避難所でも低体温症への注意が必要になる。保温性に優れた下着や防寒着のほか、使い捨てカイロなどの準備が求められる。

 冬場はインフルエンザの流行などもあり、体育館などでの避難生活に備えてマスクや消毒液などを用意しておくと安心だ。

 今回初めて出された後発地震注意情報は、大規模地震が発生する可能性が平時より高まっているとし、より大きな地震や津波への備えを促す。対象地域は北海道から千葉の7道県だが、普段からの準備がいざという時に被害の軽減につながる。

 夜間の就寝中の大地震では布団で頭を守り、揺れが収まれば懐中電灯などで周囲の安全を確認する。室内には割れたガラスや食器が散乱している恐れがあり、枕元には底が厚いスリッパを用意しておきたい。

 屋外へ避難する前には停電が復旧した際の火災を防ぐため、ブレーカーを必ず落とし、ガスの元栓を閉めておく。

 避難所へ行けない場合も想定し、飲料水は1人当たり1日3リットルを目安に最低3日分を用意する。レトルト食品や缶詰などの食料や非常用バッテリーも必要になる。室内の家具を固定し、自宅近くの避難所や避難経路も確認しておきたい。(田中宏樹)

     ◇

【大地震への備えのポイント】

・冬場は避難時の持ち出し品に防寒着や手袋、毛布、使い捨てカイロなど防寒グッズを用意する。

・インフルエンザなどの感染症対策として、マスクや消毒液を準備する。

・枕元に懐中電灯や厚底のスリッパを置く。割れて散乱するガラスや食器から足を守る。

・避難前にはブレーカーを落とし、停電復旧時の火災を防ぐ。ガスの元栓も閉める。

・在宅避難を想定し、少なくとも3日分の飲料水や食料を用意する。水は1人当たり1日3リットルが目安。

※気象庁の資料などを基に作成