東京電力福島第1原発事故で、関西に避難した222人が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟「原発賠償関西訴訟」が24日、大阪地裁で結審を迎える。提訴から12年。約80世帯が本人尋問で避難の理由を詳細に語り、裁判は長期化した。大きな節目を前に、原告らは「無用な被ばくから避難する権利を認めてほしい」と求める。(鈴木久仁子)
代表の森松明希子さん(52)=伊丹市出身=は東日本大震災が起きた2011年3月、福島県郡山市で暮らしていた。
自宅は国の避難指示区域外だったが、事故対応で迷走し、被害の全体像すらつかめていない国の判断は信用できなかった。
被ばくから逃れるため、0歳と3歳の子ども2人を連れ、大阪に避難。地域医療を担う医師の夫は郡山市に残り、やむなく二重生活になった。
























