日本のゴルフ発祥地で知られる神戸市。周辺市町を含めたゴルフ場数は国内屈指で、練習や移動環境の良さから多くのプロゴルファーが拠点を置く文字通り「ゴルフのまち」だ。しかし近年、男子では人気低迷やスポンサー離れが続き、才能ある選手が経済的事情で夢を諦めたり、収入源の単価が高い関東に移ったりしているという。こうした流れを食い止めたいと、市民有志が支援に乗り出した。(今泉欣也)
■「プロアマ祭り」初開催、29社が協賛し72人交流
発案者は、同市中央区で予防健康サロン「KOBE健康事務所」を開く鍼灸(しんきゅう)師の庄子優介さん(40)。スポーツ選手の健康管理も担う中で、男子ゴルフ界の厳しい現状を知った。
「阪神タイガースやヴィッセル神戸の活躍がまちを元気にしてくれるように、ゴルフもスター選手が出れば盛り上げられるはず。神戸はトッププロを目指す有望な若手が集まる地域なのにもったいない」。そこで大口のスポンサーではなく、少額でも資金協力してくれる地元の企業や店を広く募り、選手が安心して競技に打ち込める環境をつくることにした。
手始めに、企業や店の経営者と男子プロをつなぐコンペ「プロアマ祭り」を企画。昨年12月の初開催では29社が協賛し、72人が交流を楽しんだ。国内メジャー大会に出場した選手もいて、参加者はプロの技に間近で触れたり、スイングやパットの即席レッスンを受けたりした。
丹波市で薬局を営む梅垣友一郎さん(52)は「プロと一緒にプレーするチャンスなんてないし、心構えなど技術以外のことも学べてすごく参考になった」と感激した様子。下部ツアー大会で優勝経験がある河合庄司プロ(42)=神戸市=は「ファンや地域の支えがあってのプロ。成績だけでなく、さまざまなかたちで神戸に貢献したい」と話す。
庄子さんは「彼らが身近な存在になれば、コンペの依頼やスポンサーの紹介といった機会が増えるし、共にプレーすることで健康増進や地域経済へのメリットもある。良い連鎖が生まれ、神戸が日本一プロゴルファーが活躍できるまちになれば」と願っている。
■兵庫の男子プロ417人、全国4位
試合に出場し、賞金で生計を立てるプロゴルファーは「トーナメントプレーヤー」(ツアープロ)と呼ばれ、資格を得るための実技テストがある。
テストに合格しても、トッププロが争う国内ツアー大会に出場するには、予選会「クォリファイングトーナメント(QT)」や、下部のツアー大会で上位に入るなどの資格が必要。今年の国内男子ツアーは春から冬にかけて22大会(前年比3減)開かれる。
ツアー期間中の収入は獲得賞金だが、予選落ちだと0円。移動や宿泊、食事の費用、キャディーへの報酬など1試合で数十万円の経費がかかるといい、場合によっては赤字になる。そのため、成績に左右されず支援してくれるスポンサーの存在は「とても大きい」と、選手たちは口をそろえる。
日本プロゴルフ協会によると、国内男子のプロゴルファーは、指導で収入を得る「ティーチングプロ」を含め、昨年9月末時点で5907人。うち兵庫は417人で都道府県別で4番目に多い。著名な選手では最年少で日本タイトル3冠を達成した蟬川泰果(せみかわたいが)、海外シニアのメジャー大会を制した井戸木鴻樹(いどきこうき)、シニアツアーで4年連続賞金王に輝いた高橋勝成らがいる。
























