兵庫県警察本部=神戸市中央区
兵庫県警察本部=神戸市中央区

 2007年に神戸市で指定暴力団山口組系多三郎一家の後藤一男組長=当時(65)=が刺殺された事件で、現場指揮役として逮捕、起訴された神戸山口組系幹部の勢昇被告(77)が生活していた同市東灘区のマンション一室から、拳銃2丁と実弾が見つかっていたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。兵庫県警が銃刀法違反(加重所持)の疑いで調べている。

 捜査関係者によると、押収された実弾は、一緒に見つかった拳銃に適合するもので、装塡(そうてん)すれば発射可能だった。県警は拳銃などが部屋にあった経緯や、保管目的を慎重に調べている。

 勢被告は事件後に行方が分からなくなっていたが、約18年後の昨年10月26日、潜伏先とされる同市東灘区御影中町3のマンションから出てきたところを、捜査員に確保された。動揺した様子は見せず、抵抗もしなかったという。

 県警は勢被告の逃走を助けたとして、これまでに暴力団組長らを逮捕、4人が組織犯罪処罰法違反(犯人隠避)などの罪で起訴されている。

 事件は07年5月31日午後6時15分ごろ、神戸市中央区の路上で発生。県警は葺合署に捜査本部を設置し、実行役の組員ら数十人を逮捕した。勢被告に殺害を指示したとされる山口組系組長は組織的殺人の罪で起訴され、一審の裁判員裁判では無罪となったが、控訴審で懲役20年の逆転有罪となり、15年に確定。すでに死亡している。