搬出した文化財のびょうぶに劣化防止の処置を施すメンバー=2016年、熊本県宇城市(いずれも熊本被災史料レスキューネットワーク提供)
搬出した文化財のびょうぶに劣化防止の処置を施すメンバー=2016年、熊本県宇城市(いずれも熊本被災史料レスキューネットワーク提供)

 民家や社寺で受け継いできた地域の古文書や美術品などの史料を巡り、災害への備えを求める声が上がっている。2016年4月の熊本地震では本震の1週間後、熊本大の研究者らが文化財に指定されていない被災史料の搬出や保全に取り組む団体を結成。熊本県作成の所有者リストを活用し、神戸の研究者の支援も受け史料の保全に尽力した。有識者は10年前の経験を踏まえ「地域にある史料を平時から把握することが大切」と力を込める。

 同県では熊本地震で約4万3千棟の住宅が全半壊した。壊れた民家や蔵に残った史料の搬出に向け、歴史や文化財などに詳しい熊本大教員や博物館の学芸員らは4月23日に「熊本被災史料レスキューネットワーク」を設立した。