大阪高裁=大阪市北区西天満2
大阪高裁=大阪市北区西天満2

 重度の呼吸障害があり、たん吸引が必要な寝たきりの娘を放置して窒息死させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われ、一審神戸地裁姫路支部の裁判員裁判で懲役2年8月の判決を受けた母親(34)の控訴審初公判が14日、大阪高裁(小倉哲浩裁判長)であった。弁護側は「精神状態が悪化しており、実刑による収監は社会復帰の困難を招く」として刑の減軽を主張した。検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。判決は6月16日。

 一審判決によると、母親は2023年1月27日午後、気道を確保するためにたん吸引が必要だった娘=当時(8)=を姫路市内の自宅に放置して外出し、急性窒息で死亡させた。判決は、母親がたんを吸引しない場合の危険性などを認識していたと判断した。被告側は判決を不服として控訴していた。

 控訴審の被告人質問で、弁護側から判決後の状況を問われた母親は、不眠状態が続き、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたと説明した。「私の行動で娘が亡くなったという事実で何度も後悔して反省している。長男長女を養育しながら、生きて償いたい」と述べた。