神戸地裁姫路支部で開かれた第1回口頭弁論=姫路市北条1(代表撮影)
神戸地裁姫路支部で開かれた第1回口頭弁論=姫路市北条1(代表撮影)

 相生市立中学校2年の男子生徒=当時(13)=が2023年3月、いじめを苦に自殺したとして、生徒の両親が当時の同級生3人に計約8871万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が20日、神戸地裁姫路支部(原司裁判長)で開かれた。意見陳述で遺族は「人を死に追いやった現実は消えない」として、責任の所在を究明するよう訴えた。原告側の代理人弁護士によると、同級生3人のうち1人はいじめ行為についての認否を明らかにせず、他の2人は争う姿勢を示した。

 男子生徒の自殺を巡っては、弁護士らでつくる相生市の第三者委員会が2024年6月に報告書を公表。少なくとも36件のいじめ行為があったと認定した。遺族は今年2月、いじめの中心人物とされる同級生3人を提訴した。

 訴状によると、22年の1学期から翌年3月ごろにかけて、同級生が男子生徒に教室などで殴る蹴るの暴行を加えるなどしたほか、首を絞めたり、首をつかんで頭部を校舎の窓の外に出したりしたとされる。また、「うざい」「死ね」といった発言を繰り返すとともに、校外学習に向かう車中で寝ていた男子生徒をスマートフォンで撮影し、「変態」という文字を付けた画像をインスタグラムに投稿したという。

 男子生徒の父親は意見陳述で、同級生の保護者に面会したものの、謝罪や反省の態度がなかったことなどから提訴に踏み切ったと説明した。時折声を詰まらせながら、「単なる子ども同士のトラブルではなく、重大な人権侵害。息子は優しくて、まっすぐで、よく笑う子で、未来を歩むはずだった。このような悲劇を繰り返さないための一歩となることを願う」と述べた。