大阪高裁=大阪市北区西天満2
大阪高裁=大阪市北区西天満2

 重度の呼吸障害があり、たん吸引が必要な寝たきりの娘を姫路市の自宅に放置して窒息死させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の被告(34)の控訴審判決で、大阪高裁(小倉哲浩裁判長)は16日、懲役2年8月だった裁判員裁判の一審神戸地裁姫路支部判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

 一審判決によると、母親は2023年1月27日、気道を確保するためにたん吸引が必要だった娘=当時(8)=を自宅に放置して外出し、急性窒息で死亡させた。

 控訴審で弁護側は「母親の精神状態が悪化しており、実刑による収監は社会復帰の困難を招く」などとして刑の減軽を求めていた。

 小倉裁判長は判決理由で、母親が数時間おきのたん吸引の必要性や、吸引しない場合の危険性を認識していたとした一審判決の認定は不合理ではないと指摘した。量刑についても、一審がショートステイの利用が十分にできなかった事情や被告の反省を考慮し、酌量した上での判断だったとして、「評価に誤りは見いだせない」と述べた。