神戸市は、ロッカーを介して小売店や飲食店が、廃棄前の食品を消費者と売買する仕組み「フードロスロッカー」を8月31日から開始する。市から費用補助を受けた事業者がロッカーを設置して運用し、利用者は店頭価格よりも安く購入することができる。市内3カ所で始め、順次全域に広げていく。
ロッカーは冷蔵や冷凍機能を備え、小売店は営業時間などの理由で廃棄するパンや農産物、冷凍食品などを出品。利用者は民間のアプリ「Wakeatte(ワケアッテ)」で選んで決済し、現地で手に入れる。実際に商品を見て買うことができる場所もある。
まずは神戸市営地下鉄三宮駅(中央区)、水道筋商店街(灘区)、須磨寺前商店街(須磨区)の3カ所で運用を開始する。11月末までに全9区計24カ所にロッカーを設置する予定。同様の仕組みは横浜市でも導入しているが、神戸市によると、市全域で展開するのは珍しいという。
ロッカーの場所などは市の専用サイトで確認できる。担当者は「値段はそれぞれ異なるが、店頭価格から3~5割引きになると想定している」と説明。市は利用者への支援として、神戸市民限定で最大2千円の割引クーポンも配布する。
ロッカーを運営するのは公募で選ばれた17事業者で、小売店や飲食店は商品を出品するために事業者に手数料を支払う。市はこの手数料についても上限を設けて補助する。
国による物価高騰対策の交付金を活用し、事業費約2億1千万円を賄った。市の担当者は「ロッカーを民間だけで運営するのは採算面で課題があり、市が支援することは意義がある。物価高対策と食品ロス削減という二つの面で持続的な取り組みにつなげたい」としている。(篠原拓真)
























