大きな瞳でこちらを見詰めるヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」=大阪市北区、大阪中之島美術館
大きな瞳でこちらを見詰めるヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」=大阪市北区、大阪中之島美術館

 17世紀オランダを代表する画家ヨハネス・フェルメールの絵画2点が展示される「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》」展が、大阪中之島美術館(大阪市北区)で開かれている。代表作「真珠の耳飾りの少女」の来日は14年ぶり。このほか日本初公開の4点を含むオランダ絵画の傑作計12点が並ぶ。(安藤真子)

 オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館が改修工事のために臨時休館することから、今回の来日が実現した。開幕に際して来日した同館のマルティネ・ゴッセリンク館長は「日本との長い友好関係があったからこそ。大切な娘を預けるような気持ちだ」とあいさつで語った。

 「真珠の耳飾りの少女」は、筆致が分からないほどなめらかに描かれた肌と吸い込まれそうな瞳が特徴的。目を引く青いターバンは、当時金より高価だったウルトラマリンを使っている。同美術館コレクション・研究部長のユーディト・ニーセンさんによると、少女の背後に濃い緑色のカーテンが描かれていたことが最新の科学調査で明らかになったという。

 なぜこれほど愛されるのか。その理由をニーセンさんは「ターバンで覆われた髪の毛は何色か分からず、彼女が何人で、どんな背景を持つのか判断がつかない。分からないからこそ、鑑賞者は想像を膨らませ、自由に彼女との関係を築くことができるからでは」と推察する。

 フェルメールのもう1点は彼が20代前半の若さで描いた唯一の神話画「ディアナとニンフたち」。今展の監修を担った神戸大学大学院の宮下規久朗教授(美術史)は「通常は水浴中のヌードとして描かれることが多い女神ディアナを、静かで穏やかな休息の場面として描いた」と説明する。

 そのほか、レンブラント・ファン・レインが銅板に描いた「笑う男」やレンブラントの師ピーテル・ラストマンの歴史画「ラザロの復活」、28歳で早世したパウルス・ポッテルの風景画「水に映る牛」など。17世紀オランダ社会の発展を反映している。

■来月27日まで

 9月27日まで。無休。午前9時半~午後5時。金曜日と同6、8、12~16、19~27日は午後8時まで開館する。一般3千円など。日時指定制で、同展ホームページから。問い合わせは大阪市総合コールセンター(06・4301・7285)へ。