新潟-神戸 前半15分、神戸・酒井のクロスがそのままネットに吸い込まれて先制。1-0とする=新潟市、デンカビッグスワンスタジアム
新潟-神戸 前半15分、神戸・酒井のクロスがそのままネットに吸い込まれて先制。1-0とする=新潟市、デンカビッグスワンスタジアム

 明治安田J1リーグ第31節最終日の22日、ヴィッセル神戸は新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで、アルビレックス新潟と対戦し、後半追加タイムに菊池が頭で決めて3-2で逆転勝ちし、今季2度目の4連勝を飾った。17勝7分け7敗で勝ち点58とした。

 先制すれば前節まで13勝2分けだった神戸。1-2で折り返した後半も新潟ペースで進んでいた窮地を、神戸の武藤が一変させた。

 28分、大迫のスルーパスに、オフサイドラインぎりぎりで抜け出すと、体を後ろに倒しながら左足で合わせた。「自分の価値を高める」と繰り返し語っていた背番号11が、昨季に並ぶ今季10ゴール目で証明した。

 最後に劇的な展開が待っていた。後半追加タイム、井手口の左CKに、後半途中出場のDF菊池が頭で合わせて勝ち越し。そのまま勝利のホイッスルが鳴り響いた。

 17日のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)初戦のタイ遠征には、大迫を除いてほぼベストメンバーが出場。この影響は否めず、球際の厳しさなどの強度は影を潜めた。

 だが、終盤戦の鍵は「メンタル。疲れを言っても仕方がない」と吉田監督。勝てば首位と勝ち点1差に迫る戦いで、苦しい試合を最後の最後でものにした。(井川朋宏)