J1王者の神戸は21日、沖縄県西原町で今年初の対外試合を公開し、一昨年の夏に左膝の大けがを負ったMF斉藤未月が、約1年半ぶりに実戦復帰した。「怖さは全然なく、楽しかった。試合を追うごとに、もっと良くなる感覚を手にできた」と充実感をにじませた。
神戸は17日に沖縄入りし、2月1日までキャンプを行う予定。昨夏から全体練習に戻り、状態を上げてきた斉藤はこの日、大迫や武藤ら主力がそろった日本フットボールリーグ(JFL)沖縄SV戦で、全40分間出場。攻撃時は従来の中盤の底より一つ前の位置を担った。
足元のボールの制御は実戦でまだ手探りで、「イメージしているところの10~20%ぐらい」という。ただ、最後まで運動量を落とさず、「一番の収穫は40分動き続けられたこと」とうなずく。
今季は、J2長崎に移籍した前主将の山口が、一昨季までつけた背番号5に変更。山口本人と話して決めたと明かし、「新鮮ですし、自分なりにやれることをやりたい」と言葉を紡いだ。
神戸は、J1昨季3位の町田とも35分ハーフの練習試合をこなした。
■新加入の19歳MF橋本、スピードで存在感
キャンプ中の沖縄県西原町で対外試合を公開したJ1神戸。東京Vから加入した19歳のMF橋本が、左右のウイングで存在感を示した。
昨季の上位対決となった町田戦に出場。高い強度でぶつかり合う中、昨季より前の位置を担うと、持ち前のスピードで繰り返し相手の背後を突き、クロスも繰り出した。
父はバングラデシュ人で母は日本人。2021年に15歳でJ2デビューした期待株は「与えられた場所で全力を尽くし、スプリントと走行距離はチーム内で一番になる」と意気込んだ。(井川朋宏)