サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)は11日、東地区の1次リーグ第7戦があり、神戸はノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で上海海港(中国)と対戦し、武藤、鍬先(くわさき)、汰木(ゆるき)、大迫のゴールで4-0で大勝した。5勝1分け1敗の勝ち点16とし、決勝トーナメント進出を決めた。
神戸が今季も変わらぬ強さを見せつけた。今季初ゴールは、昨季Jリーグ最優秀選手賞(MVP)の武藤だ。酒井のロングボールを起点とし、汰木が上げたクロスを遠いサイドで収めると、右足でGKの股を抜いた。
「本気で僕を必要としてくれた神戸にすべてをささげる覚悟」と残留を決意。早速、結果を出した。
8日の富士フイルム・スーパーカップに若手や新戦力主体の先発メンバーで臨み、広島に完敗してから中2日。吉田監督は「自分たちらしさを失ってはいけない」とイレブンを鼓舞した。先発9人を入れ替えて昨季の主力中心で臨むと、一転、前線の選手らが次から次へと圧力をかけ、縦に速い攻撃を展開して圧倒した。
後半も開始から手を緩めない。波状攻撃を仕掛けた9分、右インサイドハーフで抜てきの鍬先が、右足でたたき込んだ。流れに乗り、2分後には武藤の長いパスに、逆サイドの汰木が直接右足でゴール。続いて大迫が、扇原のFKに滑り込んで右足ボレーを決めた。
宮代、井手口ら主力の出遅れが相次ぐ窮地にも、今年初の本拠地試合を大勝で飾った。「アグレッシブに戦い、自分たちのやりたいサッカーができた」と指揮官。アジア王者への道のみならず、15日に本拠地で迎えるJ1初戦の浦和戦へ勢いづいた。(井川朋宏)