週末のビーチで熱々のホットサンドはいかが－。兵庫県新温泉町諸寄の諸寄塩谷海水浴場で、地元の会社員、鶴田晋一さん（３８）と真由美さん（３６）夫婦が、土日曜限定でキッチンカーによるホットサンド店「ズーチーズ」の営業を始めた。特製ミートソースを使ったホットサンドに、入れたてのコーヒーやドリンクを添えてキャンプ客らに提供。夫婦は「地域を活気づけたい」と話している。（末吉佳希）

　晋一さんは同町の保険代理店で勤務。休日には真由美さんとカヤック釣りやキャンプなどのアウトドアを楽しむ。同海水浴場を利用する中、「心地よい波音と美しい眺めを多くの人に知ってほしい」との思いを募らせていたところ、キッチンカーの引き取り手を探している情報が舞い込み、一念発起したという。

　「いつか飲食店を営業してみたかった」という夫婦の夢を、仕事や趣味でつながった仲間たちも後押しした。看板製作を手掛ける知人は車体の塗装に協力。白と水色のシンプルなデザインはビーチに溶け込むようで、２人の特徴を捉えた愛らしいイラストも各所に配している。

　メニューは、飲食店のオーナーに助言を依頼。ホットサンドは、４種類のチーズに１時間以上煮込んだ濃厚ミートソースを絡めて焼き上げる。ホットコーヒーはこだわり抜いた豆を使用し、真由美さんが１杯ずつドリップする。香り高く、雑味が少ないと評判だ。「ホットサンドの味は良い意味で未完成。お客さんの感想を参考に柔軟に変化させたい」と晋一さん。メニューを洗練させていく過程も楽しみたいという。

　営業に関する情報は、写真共有アプリ「インスタグラム」のアカウント「@zuuuuu.cheese」に随時掲載する。