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雪に押しつぶされ、青葉が折れた岩津ねぎ=朝来市和田山町枚田
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雪に押しつぶされ、青葉が折れた岩津ねぎ=朝来市和田山町枚田
岩津ねぎの陳列台。出荷量が減り、夕方にはなくなる=但馬のまほろば
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岩津ねぎの陳列台。出荷量が減り、夕方にはなくなる=但馬のまほろば

 昨年12月から断続的に降り続いた大雪で、兵庫県朝来市の特産「岩津ねぎ」の出荷量が大きく減っている。積もった雪の重みでネギの青葉が折れて出荷の規格を満たせないためだ。同市岩津ねぎ生産組合などでつくる産地協議会は規格を一時的に緩和したが、クリアできるのは防雪ネットなどで大きな被害を免れたネギに限られる。影響は長期化しそうだ。(竜門和諒)

 昨年12月中旬以降、同市では断続的に大雪が降り、同26日から27日にかけては24時間降雪量が観測史上最多の71ミリとなった。

 出荷の最盛期の大雪に加えて、天候不順による生育の遅れもあり、JAたじま(同県豊岡市)の1月末時点の出荷量は例年の6割程度。「過去に経験がないほど激減した」と、同JA特産課の稲葉博通課長は話す。

 生産農家の福本学さん(54)=朝来市=の畑でも青葉が雪の重みで折れ、押しつぶされている。「昨年末までに出荷予定だった約1万本がそのまま残っている」と、福本さん。「今から規格に合う長さまで成長するか分からず、(安価な)業務用か加工品用として売るしかないかもしれない」と危惧する。

 影響は、多くの観光客が来る道の駅「但馬のまほろば」(同市山東町大月)の売り場にも出ている。地元農家が直接販売する岩津ねぎが、夕方に品切れになる日が少なくない。同駅の担当者によると、例年は毎日20人以上の生産者がネギを並べるが、現在は10人以下の日がほとんどという。

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 「多くの畑で収穫が進んでいない」。同市岩津ねぎ生産組合の米田隆至組合長(76)は話す。

 朝来市農林振興課は先月、生産者を対象に出荷状況のアンケートを実施。生産者113人の回答から、昨年末の大雪が降るまでに出荷できたのは、全作付面積の約45%と分かった。約20%は防雪ネットをしていて出荷できる可能性があるが、残りの約35%は雪に埋まって収穫が滞っていると考えられる。

 雪の重みで防雪ネットの鉄パイプが曲がる被害も多いという。自由記述では「(岩津ねぎの規格をクリアするのは難しく)、白ネギとしての出荷を考えている」「規格の水準まで再生する見込みがない」などと切実な声が寄せられた。

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 雪に埋まったネギはどうなるのか。県朝来農業改良普及センターによると、無理な収穫はネギを傷つけるおそれがあり、折れた青葉の間からやがて新しい葉が伸びる。担当者は「焦らず、ネギの回復を待って収穫してほしい」と話す。同組合が発行する「岩津ねぎだより」でも同様に周知し、肥料を追加して成長を促すなどのアドバイスも行う。

 ただ、同JAによると、3月には鍋具材の需要減などで、市場価格が下がるという。ある生産者は「葉の成長を待っても、出荷するころには、利益が出る値段にならないのではないか」と焦りを口にする。

 1月下旬、長さや青葉の数が足りなくても岩津ねぎのブランドで販売できるように産地協議会が出荷規格を緩和したが、想定しているのは比較的被害が軽かったネギ。同課は「本当に大変なのは雪に埋まったネギ。それを今後どう出荷していくか。生産組合と協議を続けなければならない」とする。

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