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満開の桜の下で今年も一円電車の体験乗車会が始まった=養父市大屋町明延
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満開の桜の下で今年も一円電車の体験乗車会が始まった=養父市大屋町明延
上空のドローンから撮影された一円電車。マッチ箱のような車体がゆっくりと動く=養父市大屋町明延(養父市提供)
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上空のドローンから撮影された一円電車。マッチ箱のような車体がゆっくりと動く=養父市大屋町明延(養父市提供)

 兵庫県養父市大屋町明延で1987年に閉山した明延鉱山のシンボル「一円電車」の体験乗車会の今シーズンの運行が10日、始まった。満開の桜の下、ボランティアらが機関車を運転し、客車に利用者を乗せて150メートルの周回コースを走った。57年ぶりに帰郷して乗車した女性は「懐かしい」と感慨に浸った。(桑名良典)

 一円電車は29(昭和4)年、明延から神子畑(みこばた)選鉱所へ鉱石を運ぶ「明神電車線」として開通。鉱山関係者らを運賃1円で運んだが、閉山を前に85年、廃止された。

 地元住民らが「シンボルの復活を」と2010年に常設線路を敷設。11年から4~11月の休日や夏休みなどに乗車体験会を行っている。過去2年間は、新型コロナウイルス感染拡大で、シーズン通しての運行ができていなかった。関係者は「今季は秋まで楽しんでもらえるように頑張りたい」と話していた。

 この日午前10時、機関車の警笛で出発。施設を維持する運営資金を確保するため、運賃は高校生以上300円、中学生以下は1円としている。

 山口県下関市から来た女性(75)は、金婚式の記念に訪れた。父親が明延の病院で勤務していた関係で、一円電車などを使って生野高校まで通学したという。客車「くろがね号」を背景に撮った当時の写真を夫に見せながら「当時は狭く感じたけど、意外に広かったね」と話した。

 今後の体験乗車会は、5月1、3~5日▽6月5日▽7月3、17、24、31日▽8月7、14、21、28日▽9月4日▽10月2日▽11月6日-の予定。

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