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与布土ダム、貯水率90%に回復 農業用水「従来通り放流できる」

2022/07/21 21:00

 貯水量が低下し、農業用水などの確保が危ぶまれていた与布土ダム(兵庫県朝来市山東町与布土)の貯水率がほぼ例年並みに回復し、県養父土木事務所は22日、「農業用水について、必要な量を放流する」と発表した。ダム流域に7月に入ってまとまった降雨があり、貯水率は21日午後5時時点で、90・2%まで回復した。

 気象庁によると、同ダムに近い和田山の降水量は5月が35・0ミリと平年の約3割で同月として観測史上3番目に少なかった。6月も83・5ミリで平年の約6割と、5番目の少なさだった。

 6月30日の同ダムの貯水率は、過去最低の33・5%まで低下。7月7日、県や朝来市、山東町の住民代表らが参加する「節水対策協議会」が開かれる事態になっていた。しかし、12日の93ミリなどまとまった雨が相次ぎ、21日までに同月平年値の1・5倍となる283ミリの降雨を記録した。

 今後の農業用水について養父土木事務所は「従来通り放流できる」と説明。水道水について朝来市は、山東町の各区長に文書を送り、貯水率の回復などについて説明した上で、平常通りに水を大切に使うよう呼びかけるという。(小日向務)

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