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住宅と一体化した昔の牛小屋を見学する参加者=香美町小代区新屋
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住宅と一体化した昔の牛小屋を見学する参加者=香美町小代区新屋
生家を案内する吉田真佐子さん(右)=香美町小代区新屋
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生家を案内する吉田真佐子さん(右)=香美町小代区新屋

 全国各地の畜産業者ら約40人が12日、「和牛の聖地」と呼ばれる兵庫県香美町小代区の廃村・熱田集落を訪れ、住宅と一体化した昔の牛小屋などを見学した。

 但馬牛の振興につなげようと、上田畜産(同区)などが全国の畜産業者や精肉業者に呼びかけたツアーで、4月に続いて2回目。

 但馬牛ミニ博物館(同)で、小代地区公民館長の田村哲夫さん(69)は、種牛「田尻号」が熱田発祥の血統「あつた蔓」から生まれたことなど、和牛のルーツとしての小代の歴史を紹介。「昔はどこの家にも牛がいて、玄関の横の一番いい場所が牛小屋だった」と話した。

 熱田集落は、1968年に雪崩による死亡事故が発生。翌69年に9世帯の住民約50人が越冬住宅へ集団移住した。

 ツアーの参加者は熱田橋から約1・5キロを歩き、標高約700メートルの熱田集落へ。出身者の吉田真佐子さん(70)が、但馬牛の純血種が残っていたとされる家屋や牛の種付け場、旧小南小学校熱田分校などを案内した。

 吉田さんの生家では、玄関を入って奥に広がる牛小屋を見学。多い時で5頭を飼っていたという。

 ツアーに参加した人気グループ「EXILE」のSHOKICHIさん(37)も「(家が)牛舎とつながってんの、すげえ!」と感嘆。SHOKICHIさんは北海道で但馬牛を素牛とするブランド牛の生産に挑戦しており、2年ほど前から但馬を訪れているという。「但馬牛の歴史を学ぶことで理解とリスペクト(敬意)が増した」と話した。

 山形県河北町の「斉藤畜産」の斉藤勇輔さん(38)は「但馬牛は日本の畜産業界の宝。熱田に暮らした人々のおかげで、今の但馬牛があることが分かった」と話した。(長谷部崇)

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