認知症の人との対話やコミュニケーション能力の養成で、演劇の活用を考えるワークショップとシンポジウムが3月、兵庫県豊岡市内である。演じることで認知症の人との意思疎通を円滑にする方法や、演劇の手法を用いたコミュニケーション教育の実践を学ぶ。
「深さをもった演劇のまちづくり」を掲げる一般社団法人「豊岡アートアクション」の主催で、同月11、19の両日に開かれる。
11日は芸術文化観光専門職大学(同市山王町)で、ワークショップ「認知症コミュニケーション×演劇」(午後1~3時、申し込み先着30人)がある。
認知症の人と円滑にコミュニケーションを図るためには、介護者が相手の意思をくんで演じることが有効とされる。例えば「物取られ妄想」では、認知症の人が金品を盗まれたとして犯人扱いしたり、周辺を探し回ろうとしたりする行為を非難するのではなく、盗まれたことにして一緒に探してあげることがポイントという。
俳優で介護福祉士の菅原直樹さんを進行役に、演劇の手法で認知症の人とのコミュニケーションを疑似体験してもらう。
その後の座談会(同3時半~同4時半)には、菅原さんと同大の河村竜也助教、医師の守本陽一さん、豊岡アートアクションの中貝宗治理事長が登壇する。
19日は、JR豊岡駅前の豊岡市民プラザで「コミュニケーション教育×演劇」(午前10時~正午、同30人)がある。市内の小中学校で実施する演劇教育を体験できる。
その後、実践報告会と座談会によるシンポジウム(午後2~5時、同150人)を開催する。
同市但東町でのオリジナル神楽「但東さいさい」を創作した「烏丸ストロークロック」主宰の柳沼昭徳さんが3年間の制作を語る。また、資母小(同市但東町中山)の植村学校長も登壇し、コミュニケーション教育と非認知能力向上の授業を紹介。座談会は同大の平田オリザ学長や、俳優の小菅紘史さんら6人が豊岡演劇祭を振り返りながら、地域とアートの関係についてなど3テーマで意見を交わす。
中貝理事長は「まちづくりにおける可能性についての住民理解が十分ではない。ワークショップで体験した後に、シンポジウムでさらに理解を深めてほしい」と話す。
いずれも無料。申し込みはメール(toyooka.artaction@gmail.com)か、同法人のホームページ、フェイスブックに掲載のフォームで。
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