読み聞かせとは「“大人が”子どもに本を読んで聞かせること」。そう思い込んでいませんか? 「“子どもが”子どもに読み聞かせ」のイベントを毎週行っているのが、神戸市垂水区のまちの本屋さん「流泉(りゅうせん)書房」。先日、兵庫・豊岡から2時間かけて見学に行ってきました。
始まる時間が近づくと、奥の絵本コーナーにスペースができて、子どもたちが続々と集まってきます。本は持参してもいいし、店の本棚から探してもいい。絵本だったり詩だったりを、大人の凝り固まった感性ではなく、子どもたちの自由な発想で読んでくれる。間を空けたり、声の大きさを変えてみたり、自分たちで考えた工夫もたくさん。読み終わったあと拍手の中の誇らしげな顔を見て胸が熱くなりました。
店長の大橋崇博さんが、読み聞かせをしようと相談していたパートさんの息子さんが「お母さんが読むより僕の方が上手やわ」と言いだしたのがきっかけ。最初、彼ひとりの読み手で始まったものが、そのうち自分も読みたいという子が増えて、もう200回以上続いています。お母さん方の情報交換の場になっているのもいいですね。
これはぜひ但馬でも真似(まね)するべきだと思います。まずは図書館から始めてみてはいかがでしょう?