1995年9月に本社を大阪から神戸に移したフェリシモ。その30年前の65年に、前身「ハイセンス」は生まれた。矢崎和彦社長(70)の父・又次郎さん(故人)が創立した。ただ、矢崎社長は学生時代、家業を継ぐ気はなかったという。そのころは13歳離れた兄・勝彦さん(同)が2代目社長として経営を担っていた。
大学時代は東京にいました。忙しく働く父の姿を幼いころから見ていたので、自分の時間が持てそうなサラリーマンになれればと思っていました。就職活動をして内定をもらっていたのですが、家族で食事をしている際、兄から入社を誘われました。兄は「おまえが入ってくるまで定期採用はしない。そのほうがやりすいだろう」と。期待されていると知り、グッと心をつかまれました。
























