急カーブや急勾配が続き、冬場は交通の難所とされてきた香美町村岡区の笠波峠を走る国道9号の「除雪拡幅事業」で、同区福岡-日影間の2.4キロが22日に開通する。1.7キロのトンネルを抜ける新ルートは、道幅が広がり、勾配やカーブも緩やかに。冬季のスムーズな交通確保が期待されている。(長谷部崇)
笠波峠周辺は、東北や北陸と並ぶ日本有数の豪雪地帯だが、半世紀以上前に開通した旧道は急カーブが連続する上、勾配8%の急坂。道幅が狭く、除雪した雪を積む「堆雪(たいせつ)帯」もないため、冬場は路肩が雪で埋まって大型車とのすれ違いも難しくなる。融雪で路面にたまった水が車両の通行で民家に飛散することも懸案だった。