オープン前のスカイバレイスキー場で、リフトの稼働準備に汗を流す派遣職員(両側)。中央は運営会社の坂本達紀取締役=11月16日、同スキー場
オープン前のスカイバレイスキー場で、リフトの稼働準備に汗を流す派遣職員(両側)。中央は運営会社の坂本達紀取締役=11月16日、同スキー場

 昨年6月に事業を開始した「香美町地域づくり事業協同組合」は、スキー場や温泉旅館など地域産業の繁忙期に応じて、20~60代の男性7人を「マルチワーカー」として派遣している。人口減少地域の新しい働き方として注目されている。(長谷部崇)

 同組合は、2020年6月に創設された「特定地域づくり事業協同組合制度」の県内第1号。農業、宿泊業、スキー場経営など、同町村岡区の5事業者が出資して組合を立ち上げた。

 人口が急減する過疎地では、年間を通じた仕事が少なく、若者の流出に拍車をかけている。同制度では、人材不足に悩む事業者が出資して組合を設立。労働者を無期雇用とした上で、季節ごとの労働需要に応じて各事業者に派遣する。