宿泊施設でつくる「城崎温泉旅館協同組合」の調査によると、元日に能登半島地震が発生した際、城崎温泉街には宿泊客約2千人と従業員ら740人がいた。日帰り客を含めると、3千人近くが滞在していたとみられ、車は400台以上が地域内にあったという。
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能登半島地震の当日、震源地に近い和倉温泉街(石川県七尾市)にも約2千人の予約があり、観光客ら約1200人がチェックイン済みだった。大津波警報を受け、住民や宿泊客ら約2千人が高台の小学校と公民館に逃げた。
気象庁によると、1日夜~2日朝の同市の最低気温は氷点下0・8度。地震の後、最初に到来した夜はいてつく寒さだった。本来はいで湯と食事を楽しむはずだった宿泊客に、避難所で過ごしてもらわなければならない。不安な一夜を安心して越してもらおうと、温泉街は総力戦で宿泊客に向き合った。
まず、各旅館では従業員が館内外を駆け回り、宿泊客の所在確認に当たった。次は防寒だ。各旅館の窓から布団を投げ落としてはかき集め、避難所に寝具を搬入した。夕食前で温かいご飯があったことから、おにぎりを作った。断水への対応として、冷蔵庫の飲み物を配った。売店の菓子も持ち寄り、好きな分だけ取ってもらった。

























