マルワ渡辺水産が営業を続けるナカケー白川店=新温泉町浜坂
マルワ渡辺水産が営業を続けるナカケー白川店=新温泉町浜坂

 兵庫県美方郡でスーパー3店舗を展開するナカケー(新温泉町浜坂)が、破産手続きの申請準備を進めていることが分かった。東京商工リサーチ鳥取支店によると、負債総額は11億円を上回るとみられ、さらに増える可能性もあるという。3店舗は、水産物の加工販売やスーパーの経営を手がけるマルワ渡辺水産(同町芦屋)が営業を続けており、ナカケーの従業員約70人の雇用はマルワが引き継ぐ。

 同支店によると、ナカケーは1926年に「仲敬商店」として創業し、54年に法人化、93年に現社名となった。95年に村岡店、97年に旧浜坂町の3店舗を統合した白川店、2000年に湯村店を開設し、01年8月期には売上高33億2千万円を計上した。

 しかし、人口減や近隣の量販店との競合などで苦戦し、18年に不採算となっていた香住店を閉鎖した。25年8月期の売上高は11億749万円で、当期純損益は3060万円の赤字となり、2億258万円の債務超過に陥った。

 3店舗は先月7、8日にいったん休業し、翌9日にマルワ渡辺水産が営業を再開させた。同社の渡辺隆一社長(81)は「ナカケーから仕入れができなくなったと相談があり、店舗と土地を借りて営業している。老舗の看板を消さないため、ナカケーの名前は残している」とする。

 マルワ渡辺水産の担当者は、3店舗の運営について今後は未定とし「地元企業として地域のお客さんの声に応えたいが、現時点で伝えられることはありません」と話している。

 ナカケーは取材に「担当者が不在」と回答した。(伊藤颯真)