子どもの体力や健康を改善しようと、丹波市立青垣小学校が「足育」に力を入れている。子どもが運動に適した靴を使えるよう、別々だった上履きと体育館シューズを廃止。屋内用の靴を自由化し、正しい靴選びを教えている。また足形計測で指や土踏まずの発達具合を調べ、一人一人に対策を指導する徹底ぶりだ。ほかの運動プログラムと合わせることでより効果を発揮。過疎地で運動離れが進む児童らに体力向上の兆しが表れている。(那谷享平)
■けがや外反母趾のリスク軽減
同校は2021年度に独自の「脳・神経系アプローチプログラム」を考案し、22年度に開始。朝一番の体操や瞳の運動のほか、始業時に着席の動作を10秒かけてゆっくり行う「じわっとシット」などで脳や神経系の発達を促し、運動能力や学習効率、生活の質の向上を目指している。足育は同プログラムの一環で23年度から取り入れた。
「靴が足に合っていないと、変な力みが生じた状態で運動することになる。けがや外反母趾(ぼし)のリスクを減らすためにも、正しい靴選びは重要」。プログラムを考えた体育担当教諭の原光輝さん(34)は狙いを説明する。ほかの運動プログラムの効果アップにも期待する。