秋の味覚を代表する高級食材、マツタケの初競りが14日、丹波篠山市郡家の丹波篠山市場であった。市内産の2点を、地元の料理旅館「近又」が落札。「初物」の6本一組は96万円。キロ換算にして496万円の高値が付いた。
同市産のマツタケは香りや味、歯ごたえの良さで全国的な知名度を誇る名産品。江戸幕府に献上されたこともある。近年は初物が「ご祝儀相場」として高額落札されることが増えている。
例年より2週間以上遅い初競りとなった。初物は市中部で取れた長さ5~13センチの6本計193・5グラム。競り人の井関智晴さん(32)によると、「虫食いや割れが少なく、かさも開いていな良い状態」という。
競りは2万円からスタートし、いきなり20万円に飛んだ。その後数万円ずつ上がっていき、近又が96万円で落札。続く84・5グラムのマツタケも80万(キロ換算946万円)で競り落とした。近又の吉村規嗣料理長は「鮮度も香りも良い。素材を堪能できる料理で提供したい」と話していた。(秋山亮太)