【ニューヨーク共同】イスラエル首相府は26日、ネタニヤフ首相の国連総会一般討論での演説に合わせ、米ニューヨーク中心部でイスラム組織ハマスのイスラエル奇襲があった2023年10月7日を「忘れないで」とする宣伝活動を展開した。

 イスラエル軍が約2年間、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続け、餓死者が出るなど人道危機が深刻化していることに国際社会の非難が高まる中、その契機となったのはハマスの奇襲だと訴えることで攻撃を正当化する狙いがあるとみられる。

 ニューヨークの繁華街タイムズスクエアの看板にも同様の広告が映されたほか、ラッピングトラックも市内を走行。イスラエル国外からのみ接続できるウェブサイトで、ハマスによる奇襲の犠牲者らの写真も公開した。

 首相府によると、ハマスに拘束されている人質にネタニヤフ氏の演説を届けるため、ガザ周辺に複数の拡声器を設置した。ネタニヤフ氏は演説中、ヘブライ語で「われわれはあなたたちを取り戻す」と呼びかけた。