三谷晃平容疑者を乗せ、尼崎東署を出る警察車両=26日午前8時34分、尼崎市潮江5
三谷晃平容疑者を乗せ、尼崎東署を出る警察車両=26日午前8時34分、尼崎市潮江5

 兵庫県尼崎市内の路上から連れ去った男性(23)=同市=を殺害したとして、暴力団組員ら男4人が逮捕された事件で、一部の容疑者が事件後にパスポート(旅券)を申請していたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。監禁、殺害の現場とされる大阪府能勢町の民家では証拠隠滅を図ったような形跡も確認されており、兵庫県警は容疑者らが国外に逃げようとしていたとみている。

 県警は26日、殺人容疑で指定暴力団東組系組員の三谷晃平容疑者(27)ら4人を送検した。

 逮捕、送検の容疑は6月11日夜~12日未明、尼崎市大物町1の路上や能勢町宿野の民家で男性の顔や腹を殴ったり蹴ったりした上、刃物で左太ももを突き刺し、殺害した疑い。

 捜査1課によると、民家では床板や壁紙がはぎ取られていた。男性の遺体は見つかっていないが、県警は室内の状況や容疑者らの携帯電話を解析した結果などから、殺害されたと判断。遺体は複数の車に載せかえて運ばれ、高知県内で遺棄されたとみている。

 捜査関係者によると、兵庫県内の旅券事務所に三谷容疑者らが出入りする姿が、周辺の防犯カメラ映像に記録されていたという。