大川原化工機を巡る冤罪事件で、検察審査会が当時の捜査員2人の不起訴を「不当」と議決したことを受け、記者会見する大川原正明社長(右)=29日午前、東京・霞が関の司法記者クラブ
 大川原化工機を巡る冤罪事件で、検察審査会が当時の捜査員2人の不起訴を「不当」と議決したことを受け、記者会見する大川原正明社長(右)=29日午前、東京・霞が関の司法記者クラブ

 機械製造会社「大川原化工機」の冤罪事件を巡り、警視庁公安部で捜査に携わり、虚偽有印公文書作成容疑などで不起訴となった2人を検察審査会が「不起訴不当」と議決したことを受け、同社側が29日、東京都内で記者会見した。大川原正明社長(76)は「検察は起訴し、裁判で相応の罰を受けるのが正しい」と述べた。

 同社側は、公安部が不正輸出に当たると判断した同社の「噴霧乾燥装置」に関する温度測定実験で、当時の捜査員2人が不利な結果を隠す報告書を作成したなどと主張。東京地検の不起訴処分を不服として1月、検審に審査を申し立てた。

 東京第6検察審査会の議決は、「結果を記載しないことは許されない」と批判した。