ベセント米財務長官(右)との会談を前に握手する片山財務相=27日夜、財務省
 ベセント米財務長官(右)との会談を前に握手する片山財務相=27日夜、財務省

 片山さつき財務相は27日、トランプ米大統領と共に来日したベセント米財務長官と財務省内で会談した。日本の液化天然ガス(LNG)輸入停止を含めロシアへの経済制裁や日米関税交渉で合意した総額5500億ドル(約84兆円)の対米投資について話し合った。片山氏が会談後、記者団に明らかにした。両氏の協議は電話形式で行った24日に続いて2回目で、対面では初めて。

 ベセント氏は今月、ロシア産エネルギーの輸入停止を米政権が期待していると日本側に要望した経緯がある。片山氏は27日の対ロシア制裁に関する議論の詳細には言及しなかった。日本政府関係者によると、ベセント氏は日本がロシア産LNGの輸入停止を直ちに決定することは困難だと理解しているとみられる。

 会談では、高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」も説明。27日の東京株式市場で日経平均株価(225種)の終値が初めて5万円を突破したことなどを受け、ベセント氏は責任ある積極財政について「いいシグナルを送っている」と応じたという。