任期満了に伴い、現職に新人3人が挑んだ神戸市長選は26日に投開票され、無所属の現職、久元喜造氏(71)=自民県連、立民県連、国民県連、公明推薦=が4回目の当選を確実にした。3期12年の実績が信任を得られた格好で、大差で他候補を破った。一方、投票率が前回選から16・83ポイント減の36・96%にとどまったため、久元氏の得票は史上最多だった前回選の約44万票から10万票以上減った。
前回選、前々回選が衆院選と同日選だったため、12年ぶりに市単独選挙となった。投票率30%台は久元氏が初当選した2013年(36・55%)以来となった。
戦後公選制となってから、神戸市長を4期以上務めるのは、原口忠次郎氏(5期)、宮崎辰雄氏(5期)に次いで3人目となる。
久元氏は「初心を忘れず、市民のために全身全霊で汗をかかせていただきたい」と述べた。
選挙戦では、久元氏による市政運営への評価が最大の争点となった。加速する人口減少や少子高齢化への対応、三宮再整備の在り方、市立中学校部活動の地域展開(地域移行)の進め方などが問われた。
久元氏は子育て支援や経済振興、防災・防犯など100項目にわたる公約を掲げた。阪神・淡路大震災後の財政難で長年、進められなかった三宮再整備を本格化させた実績などを強調。推薦を受ける政党県組織の市議らと共に街頭演説を重ね、4月に国際化した神戸空港を生かして「新しい国際都市としての可能性を開花させる」と訴えた。
元神戸市議の五島大亮氏(48)は、積極財政による人口増加策などを主張したが、支持は広がらなかった。兵庫労連事務局長の岡崎史典氏(56)=共産推薦=とニュース分析会社社長の木島洋嗣氏(50)も届かなかった。(斉藤正志)

























