【エルサレム共同】英BBC放送は12日、パレスチナ自治区ガザで10月10日に停戦が発効してから1カ月足らずで、イスラエル軍が支配する地域で建物1500棟以上を破壊したと報じた。11月8日までに撮影された衛星画像から分析したとしている。衛星画像が入手できない地域もあり、実際の被害はさらに大きい可能性があるとした。

 イスラエル軍はガザの非武装化に向け、イスラム組織ハマスが築いた全ての地下トンネルを壊すと主張し、インフラ破壊を正当化している。BBCは専門家の話として、この破壊行為が停戦合意違反や戦争犯罪に当たる可能性があると伝えた。

 イスラエル軍は停戦後、軍の支配地域と非支配地域を隔てるため、主にガザの東部に設置された境界線「イエローライン」まで撤収している。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、イスラエルは軍の支配地域で水道や電力インフラ、援助拠点の建設を計画している。ハマスが武装解除を拒否し続けた場合、支配地域でのみガザの再建を始めるという。