【ロンドン共同】英国のシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)は25日、世界の武力紛争に関する報告書を公表し、昨年7月~今年6月の1年間で紛争によって23万9587人が犠牲になったと指摘した。ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザの戦闘、スーダンやミャンマーの内戦での死者が半数以上を占めた。犠牲者は前年同期と比べ23%増加した。
民間人への攻撃や人道支援物資の輸送妨害、民間のインフラ破壊など戦争犯罪に当たる可能性がある行為が顕著になっていると訴えた。トランプ米政権による対外援助の大幅削減が影響し、必要な人道支援ができなくなっていると危機感を示した。
ウクライナ侵攻ではウクライナとロシア双方で計8万7458人が死亡した。10月まで約2年間イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続いたガザや、ヨルダン川西岸ではパレスチナ側の死者が2万990人となった。イスラエル側の死者は106人としたが、死亡地域は明示していない。
2023年4月に内戦が始まったスーダンでは2万198人が犠牲になった。
























