「餃子の王将」社長射殺事件の初公判のため、京都地裁に向かう田中幸雄被告を乗せたとみられる車両=26日午前9時36分
 「餃子の王将」社長射殺事件の初公判のため、京都地裁に向かう田中幸雄被告を乗せたとみられる車両=26日午前9時36分

 「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=を2013年に射殺したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部田中幸雄被告(59)の初公判が26日、京都地裁(西川篤志裁判長)で開かれた。田中被告は「私は決して犯人ではありません」と起訴内容を否認。弁護側も無罪を主張した。

 裁判官と検察側、弁護側が争点などを絞り込む公判前整理手続きは24年2月から20回以上続いた。26日午前、田中被告を乗せたとみられる車が地裁に到着。午後の開廷を前に最後の公判前整理手続きが開かれた。地裁によると、争点は田中被告と実行犯の「同一性」で、弁護側は田中被告が自宅にいた可能性を主張するという。公判は計12回開かれ、判決は26年10月16日の予定。

 起訴状によると、田中被告は13年12月19日午前5時45分ごろ、氏名不詳者らと共謀し、京都市山科区の王将フードサービス本社前で、大東さんの腹や胸を拳銃で撃ち、失血死させたとしている。