在留資格別の構成比
 在留資格別の構成比

 政府が外国人の永住許可要件に、一定程度の日本語能力を追加する方向で検討していることが18日、関係者への取材で分かった。地域社会との共生を促すのが狙いで、自民党の外国人政策本部が近くまとめる提言などに検討項目として盛り込まれる見通し。要件の詳細は、永住許可の取り消し制度が始まる2027年4月までに決めるとしている。

 出入国在留管理庁によると、今年6月末の在留外国人数は約396万人。在留資格別で、永住者は最多の約93万人で23・6%を占める。許可を得るには日本に10年以上居住し、独立生計を営む資産や技能があるなどの要件を満たす必要がある。

 関係者によると、今後も永住者の増加が見込まれる中、日本語の理解力を要件とする案が浮上。このほか、生活ルールなどを学ぶプログラムの受講義務化や、収入条件を引き上げるといった意見も出ている。

 納税などの公的義務を故意に怠った場合の永住許可取り消し規定が盛り込まれた改正入管難民法が昨年成立し、27年4月に施行される。この運用開始までに新たな許可要件を定める方針。