政府は、化学兵器や放射性物質などを用いた「CBRNEテロ」に対応するため、首相官邸直轄の専門家組織を創設する方針を固めた。重大テロ発生時に設置するテロ対策本部(本部長・高市早苗首相)の諮問機関と位置付ける。化学物質などに精通した医師らを招集し、助言を基に初動対応に当たるのが狙い。今年夏にも対策の中間取りまとめを行い、速やかに創設する考えだ。政府関係者が21日明らかにした。

 CBRNEは化学、生物、放射性物質、核、爆発物の英語の頭文字。政府は1995年の地下鉄サリン事件の教訓から、医療提供体制の確保などを進めてきた。一方、近年の科学技術の進展による脅威の深刻化を理由に今年1月、新たな対策の検討を本格化させた。

 関係者によると、専門家組織は各分野に豊富な知見を持つ人材を事前にリストアップし、発生事案の種類に応じて必要な助言をもらう形を想定する。原因不明の傷病者の処置や、原因物質の特定に役立てる。

 首相は昨年の自民党総裁選で、CBRNEテロ発生時の救急・医療連携に関する専門家組織の創設を公約に掲げた。