解体作業現場でアスベスト(石綿)を吸い、健康被害が生じた元労働者ら32人が建材メーカーなど12社に損害賠償を求めた東京第1陣訴訟の差し戻し控訴審判決で、東京高裁は29日、3社に対する請求を一部認め、8人に計2143万円を支払うよう命じた。原告らは上告する見通し。

 増田稔裁判長は、メーカー側は新築工事の従事者について、遅くとも1975年4月以降、石綿の危険性を製品に表示するなどの義務があったと指摘。建材の市場シェアなどを考慮し、3社には賠償する責任があるとした。一方、屋外作業者や解体工らは対象外として請求を退けた。

 3社は太平洋セメント(東京)、ニチアス(同)、エーアンドエーマテリアル(同)。