政府が金の輸出審査を強化している。消費税の課税を逃れて「利ざや」を抜く目的で密輸入された金がさらに輸出に回り、消費税分の払い戻しを受ける取引を防ぐ狙いがある。足元の輸出数量は減少傾向で、水際対策の効果が出始めた。財務省の担当者は「密輸の手口は巧妙化しており、長期的な課題だ」と話している。
貿易統計によると、25年度の金輸出額は前年度比35・6%増の4兆884億円と過去最高を記録した。輸入額は2・2倍の1777億円。量で比較すると、208トンの輸出超過だった。国内産出量は変動しておらず、輸出拡大は密輸の影響が大きいとみられる。
密輸して国内で売却すると消費税10%分を稼げる。国内で加工や転売しした金を輸出に回せば、消費税の還付が発生。財務省は組織犯罪の可能性を指摘する。
税関は昨年11月以降、金の輸出時に買い入れ先を記載した資料の提出を求めた。一連の対策が功を奏し、今年4、5月は輸出量が半減し、6月も2割減となった。
8月からは金について追加資料を要求し、現物と番号を照合する取り組みを始めた。
























