新聞社や放送局などでつくるマスコミ倫理懇談会の第68回全国大会は6日、広島市で2日目の会議を開き「取材・報道と言論の自由を守り、市民の知る権利に応える。その責任を果たし、民主主義を支える信頼されるメディアであり続ける」との申し合わせを採択して閉会した。

 申し合わせは、生成人工知能(AI)による誤った情報が作られ、交流サイト(SNS)や動画で真偽不明の情報が拡散するなどしていると指摘。ロシアで北海道新聞の記者が拘束されたことにも触れ「自由な言論が脅かされる中、確かな情報を社会に届けるメディアの役割と責任が改めて問われている」とした。

 採択に先立ち、被爆者の切明千枝子さん(96)が講演。「平和は油断すると逃げていってしまう。本気で守ってほしい」と訴え、メディアに対して「戦争を知らない、原爆を知らない世代に悲惨さや恐ろしさを伝えていってほしい」と呼びかけた。

 閉会後、参加者らは平和記念公園を中心にした慰霊碑巡りや被爆電車への乗車、2014年に起きた広島土砂災害の伝承館を訪れる見学会にそれぞれ参加した。