東京タワーパフェ=東京都港区
 東京タワーパフェ=東京都港区

 開業から67年目を迎えた東京・港区の東京タワー。昨今のインバウンド(訪日客)急増に対応し、昨秋から「おもてなし」を尽くす少人数制のプレミアム展望ツアーが始まったと聞き、訪ねた。(共同通信=小川一至)

 都営大江戸線赤羽橋駅から約5分行くと首都のランドマークの全景が見えてくる。まずは自分の足で踏みしめようと「オープンエア外階段ウオーク」(上りは土日祝のみ)に挑んだ。心地よい風を感じながら、高さ150メートルの展望台「メインデッキ」まで続く約600段の階段を十数分で上り切り、爽快感や達成感が込み上げた。

 しばらく眼下に広がる景色を楽しみ、タワー下の商業施設フットタウンにある「マザー牧場CAFE 東京タワー店」へ向かった。注文したのは同店限定の「東京タワーパフェ」。タワーの千分の1、高さ33・3センチに及ぶ圧巻のボリューム。ソフトクリームの程よい甘さが先刻の疲れを癒やしてくれた。

 一息入れ、1日70人限定の「東京ダイヤモンドツアー」に参加した。メインデッキや高さ250メートルのトップデッキに優先的に案内される他、パフォーマーが歌などで盛り上げてくれる。タワーが立つ場所にかつてあった迎賓施設「紅葉館」にちなんだ専用ラウンジも利用できる。紅葉の赤を基調としたデザインのラグジュアリーな空間を堪能した。

 くしくもこの日は「ダイヤモンド富士」を写真に収めるチャンスにも恵まれた。富士山頂に夕日が沈んでいく瞬間、太陽がダイヤモンドのような輝きを放つ現象。東京タワー展望台からは1年で2月と11月の2回だけ、天候などの条件が整えば見ることができる。オレンジ色に輝く富士山の得も言われぬ神々しさを心に焼き付け、帰路についた。

 【メモ】運営会社によると、昨年の来場客数は約240万人で、訪日客が4割以上を占めた。東京ダイヤモンドツアーの参加料は大人7千円。