東京都練馬区は日本のアニメ制作が本格的に始まった地とされ、大泉学園駅周辺には関連スポットや「聖地」が集積している。都内有数の緑が広がる石神井公園エリアと合わせて歩いた。
西武池袋線石神井公園駅から約5分行くと二つの池を中心とした開放的な景観が広がる。武蔵野の自然を色濃く残した「石神井公園」だ。木々に囲まれ静寂な雰囲気が漂う三宝寺池や遊歩道を散策した後、にぎわいに誘われ、石神井池のボート場へ。白鳥の形をした足こぎ式のボートに乗り込み、せっせと水上を周回していると、仲間と認識されたのか、カモたちから歓迎を受けた。
同公園から20分余り歩き、大泉学園駅に向かう。北口の「大泉アニメゲート」と名付けられた広場には、「鉄腕アトム」や「うる星やつら」など人気アニメのキャラクターの等身大ブロンズ像が並び、思わず写真に収める。
気持ちが高まったところで駅前から歩くこと約15分、「東映アニメーションミュージアム」に到着した。来年7月に創立70周年を迎える東映アニメーションが運営するスタジオ併設型の企業博物館で、貴重なアニメの資料で学んだり、巨大なタッチパネルで作品映像を楽しんだりできる。
入り口では1969年公開のアニメ映画「長靴をはいた猫」の主人公で同社企業シンボルの「ペロ」の噴水が出迎えてくれた。中庭のあちこちに隠された「ドラゴンボール」探しに興じ、童心に返って館内へ進む。
同社の看板作品「プリキュアシリーズ」のキャラクターが一堂に会したフォトスポットは壮観で、親子連れが記念撮影を楽しんでいた。日本初のフルカラー長編アニメ映画「白蛇伝」(58年)から最新の作品まで、700点以上の映像が見られるタッチパネルで「スラムダンク」や「ゲゲゲの鬼太郎」といった懐かしの作品を心ゆくまで楽しみ、帰路についた。
【メモ】東映アニメーションミュージアムは毎週水曜休館。入館無料。

























