マーシャル諸島・ビキニ環礁、エニウェトク環礁
マーシャル諸島・ビキニ環礁、エニウェトク環礁

 第2次世界大戦中の1945年8月、米軍が広島と長崎に投下した原子爆弾は、現代に続く核時代の幕開けを決定づけた。そして終戦後、初めて核実験が行われたのが、中部太平洋に浮かぶマーシャル諸島だ。敗戦した日本に代わって米国が統治し、原水爆実験を67回繰り返した。住民らは故郷を奪われ、放射性降下物を浴びて被ばくした上に、大海原の中で育んできた暮らしや文化の変容を迫られた。