長いようで短かった夏休み。名残惜しく感じている子どもはたくさんいるだろう。多くの学校できょう、2学期がスタートする。
休み明けは学校生活への不安などから、心身に不調をきたす子どもが増える。特に8月後半から2学期が始まるころは自ら命を絶つ児童や生徒が多くなる傾向があり、注意が必要だ。普段の様子と変わったところがないか、周りの大人はいつにも増して目を配りたい。
悩みがあっても子どもが言葉で説明するのは難しい。例えば、朝なかなか起きられない、急にやせた、または太った、しょっちゅう頭痛や腹痛を訴える-といった気になる点があれば、「心配しているよ」などと声をかけ、気にかけていることを伝えてほしい。そのときは話してくれなくても、後で打ち明けてくれることがある。
子どもが登校を渋ったら、それは「心のSOS」かもしれない。親は動揺し、心配のあまり理由を問いただそうとしがちである。ごく自然な反応と言えるが、「学校に行けない自分はだめだ」と子どもを追い詰めかねない。まずは否定せずに子どもの気持ちを受け止め、つらそうなら休ませることも大切だ。
「こども家庭庁 相談窓口」でネット検索すると、親や子どもが対象の相談先が多数紹介されている。LINE(ライン)での相談も受け付けている。悩みを一人で抱え込まず、活用してもらいたい。
学校は気になる子どもにはチームで対応し、状況に応じて行政の福祉部門や医療機関との連携が求められる。加古川市の氷丘南小学校は、保健室に来た児童の様子を記録した「保健日誌」を人工知能(AI)で分析し、登校が負担になりそうな児童の情報を教職員で共有する。夏休み中に保護者と連絡を取り、生徒の様子を聞いたり、「教室に入れなくてもいい」などと伝えたりした。
厚生労働省によると、2025年に自殺した小中高校生は538人に上り、2年連続で過去最多を更新した。極めて深刻な事態である。動機は学校問題が251件と最も多く、うち約6割は学業不振や進路に関する悩みだった。いじめや虐待、生活困窮などの要因も指摘される。高校生では精神疾患が背景にあるケースが増えている。
15~19歳の死因で自殺が最多なのは先進7カ国で日本だけだ。昨年成立した改正自殺対策基本法は、子どもの自殺対策に社会全体で取り組むと明記する。子どもの命を守るのは大人の責務である。困難を抱え、孤立する子どもや親を早期に把握し、支援につなげるための仕組みづくりと機能強化を急がねばならない。
























