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尼崎JR脱線事故

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マンションの解体工事現場に入る作業員ら。遺族の上田弘志さん(手前)が記録用のビデオを構える=27日午前、尼崎市久々知(撮影・三津山朋彦)
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マンションの解体工事現場に入る作業員ら。遺族の上田弘志さん(手前)が記録用のビデオを構える=27日午前、尼崎市久々知(撮影・三津山朋彦)

 尼崎JR脱線事故の現場(兵庫県尼崎市久々知)で27日に始まったマンションの一部解体工事。事故発生から11年を経て本格的に動きだした整備計画に、遺族らは「事故があった事実を伝え続ける場所に」と願った。

 27日午前9時20分、工事現場に作業員が入っていく。事故で次男を失った上田弘志さん(62)=神戸市北区=の表情が厳しくなった。

 「マンションをそのまま残すことが風化の防止につながる」と一貫して主張。工事の様子を記録してきたビデオカメラを手に、「ここまできたら工事は止まらない。亡くなった人への気持ちを込めて丁寧に丁寧に作業をしてほしい」と望んだ。

 長女を亡くした藤崎光子さん(76)=大阪市=も、全部保存を要望してきた一人。この日も現場を訪れ、「運転士や通りがかった人に事故があった場所だと分かる形になるようJR西に訴え続けていく」と話した。

 マンションの扱いについては、「事故を思い出すから撤去して」など、遺族や負傷者の意見はさまざまだが、今年1月の整備計画着工以降、現場が様変わりすることに複雑な思いを抱く人は少なくない。

 月命日になると現場に出向き、夫に語りかける宝塚市の原口佳代さん(56)は、今月25日に訪れた際、防音パネルで完全に覆われたマンションを目の当たりにした。「もう同じ風景を見られなくなる」との寂しさが募る一方、「形は変わっても、事故を語り継ぐ場所になることが大事」とも思ったという。(小川 晶、金 慶順)

2016/7/27
 

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